2013年, 5月

 

内臓は太古からの生命の記憶・リズムが封入された器官と解剖学者の三木成夫(1925-87)は説き、我々の行動や感覚、こころの働きに及ぶ鋭い考察によって各方面に大きな影響を与えました。本展はこの視点に学びつつ、人間の諸感覚の中でもより原始的・根源的な「内臓感覚」を手がかりに、その内なる感覚に響き、語りかけ、新たな知覚の目覚めにつながる現代の表現を巡っていく試みです。
本展で取り上げる国内外13組の作家−ルイーズ・ブルジョワ、長新太、ナタリー・ユールベリ&ハンス・ベリ、加藤泉、草間彌生、アナ・メンディエータ、中川幸夫、サスキア・オルドウォーバース、オル太、ピピロッティ・リ スト、志賀理江子、ビル・ヴィオラ、渡辺菊眞−は、絵画や彫刻、写真、映像、絵本、建築、インスタレーション、パフォーマンスなどの作品において、原初的な身体性と絡む感覚や意識、情動、あるいは身体の内軸である内臓と密やかに共鳴する自然の生命記憶を意識的/無意識的に捉え、作品において浮かび上がらせてきました。
2011年の東日本大震災および原子力発電所事故以降、放射能への我々の漠然とした不安、不快感に代表されるように、自然環境や社会経済システムの綻びや不安が現実となる今、個々の体の内部は何を感じ、何を発しているのでしょうか。本展において、来場者と作品との出会いの瞬間に生じ、交錯するであろう、あらゆる感覚や反応を手がかりとして、今に生きる我々が、自分と自分以外の存在の「遠くて近い生の声」に耳を澄まし、感じ、考える場となることを願います。 (金沢21世紀美術館より)


ビル・ヴィオラ《パッシング》、1991年
ウィン・リー・ヴィオラの思い出に
Photo:Kira Perov
Courtesy Bill Viola Studio


志賀理江子《万華狂》、「カナリア」より、2007年


ナタリー・ユールベリ & ハンス・ベリ
《ひとり残されて》からのスチル、2008年
Courtesy of Zach Feuer Gallery, New York and Giò Marconi, Milan


草間彌生《雲》、1984年
作家蔵

「内臓感覚」展の入館チケット付プランを20組様限定でご用意いたしました。
新緑の季節、ぜひべにや無何有と現代アートをお楽しみ下さい。
ご予約はこちら

2013年5月11日(土)~2013年9月1日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
休場日:
月曜日(ただし、8月12日は開場)

 

べにや無何有が加盟するルレ・エ・シャトーからのお知らせです。

世界60カ国、520以上の最高級のホテル・レストランが加盟する世界的権威の会員組織、ルレ・エ・シャトー(1954年創設-本部:パリ-会長Jaume Tapies ジャウメ・タピエス。日本加盟12)は、2013年4月22日、ロンドンの「≪Old Billingsgate≫ オールド・ビリングスゲイト」に、誰もが認める料理界のリーダーたちである、ルレ・エ・シャトーのグランシェフ46名を一堂に会し、「ディナー・デ・グランシェフ(Diner des Grands Chefs)」を開催しました。

日本からは、オーナーシェフ 渋谷 圭紀(しぶや よしのり)<ラ・ベカス(大阪)>と山口 浩(やまぐち ひろし)<神戸北野ホテル総支配人・総料理長>の2名が参加しました。

料理をテーマに世界を巡るこの一大イベントは、今年で3度目の開催となります。≪All the World's a Kitchen by the Thames≫『世界すべてのキッチンはテムズ川沿い一堂に』のテーマのもと、グランシェフが3名ずつのグループに分かれ、600名のグルメなゲストのために腕によりをかけて個性的な15種類の5品コースディナーを作りました。ドリンクはポメリー・シャンパーニュの最高級ヴィンテージが振る舞われました。

日本からの参加者も含め、この上なく素晴らしい美食体験を味わうために、映画スターや政治家、音楽家、著名な実業家やセレブリティたちが集まり、世界の名だたる偉大なシェフたちが目の前で繰り広げる、一夜限りの「食のシアター」を堪能しました。
かつてロンドン・フィッシュマーケットとして賑わいをみせていたオールド・ビリングスゲイトには、青々とした草が生い茂る小道が設けられ、ハーブや野菜、花などが芸術的にディスプレイされた英国カントリーサイドの田園風景に見事に変身しました。各テーブルの間には、Golden Beetroot(ゴールデン・ビートルート)、Cornish Artichoke(コーニッシュ・アーティチョーク)、あるいはYorkshire Rhubarb(ヨークシャ・ルバーブ)など、伝統的なイギリスの食産物にちなんで名づけられたクッキング・ポッド(調理台)が並べられ、ゲストの美食家たちが、今まさに調理されている料理の様子を実際にその目で見ることができる工夫をこらしました。