おもてなしと和の精神 – べにや無何有女将との対談
この度、「Musubi Academy」にて当館女将がインタビューを受けました。
「Musubi Academy」は、日本文化の根底にある本質的な叡智や創造性、美を発見するためのオンライン教育プラットホームです。
掲載:Musubi Academy(英語原文:Omotenashi & The Spirit of Harmony )
序文・編集:Laurens van Aarle
日本語翻訳:Mahiro Kokuryo 國領真央
“The key to omotenashi is the spirit of harmony. In Japanese, it is called the spirit of “wa”.
「おもてなしの鍵は調和の精神。日本語では「和」の精神といいます」
べにや無何有は、日本で最も格調高く、美しい旅館のひとつです。石川県の小さな町、山代温泉郷のはずれに位置しています。
35年間にわたり、現主人である中道夫妻の優れた指導とビジョンのもと、劇的な変貌を遂げてきました。
建築家の竹山聖氏、デザイナーの原研哉氏、そして地元のパートナーとの熟練したコラボレーションにより、伝統的な要素と現代的な要素が融合し、最も落ち着きと滋養に満ちたユニークな空間が誕生しました。
女将のすべての活動の根底には、日本独自の非常に洗練されたホスピタリティである「おもてなし」の哲学と実践があります。
彼女との対談では、おもてなしに対する独自のアプローチ、最も思い出深い子供時代の経験がどのようにしてべにや無何有のビジョンに影響を与えたのか、そして旅館がどのようにして日本文化のさまざまな要素が融合し、私たち自身と自然とのつながりを取り戻す場所であるのかについて語っていただきます。
原風景:子どものころの思い出
Q:金沢という歴史のある街で育ったことは、あなた自身とべにや無何有の創設にどのように影響を与えましたか。
私の経験のいくつかは無何有の創設に大きな影響を与えました。
日本語ではこうした経験を「原風景」と呼び、忘れられない子どものころの思い出です。
まず一つ目は、私の祖父母の家があった田舎の風景です。
私は毎年夏休みになるとそこで過ごしていました。
毎朝収穫したトマトやキュウリ、ナスの匂いや、他の子どもたちと一緒に遊んだ神社の大きな木、つかまえたセミ、午後に本を読んで過ごしたお気に入りの縁側、川で冷やしたスイカの味、夜に遊んだ線香花火や蛍を追いかけたことを覚えています。
私は特に蛍に惹かれました。その小さくて弱い光にはかない命を思う繊細な感動……。
今でもよく覚えている懐かしい思い出です。
自然との調和
私にとって、田舎の祖父母の家は自然の中にある第二の家のように感じられたものでした。
無何有は、赤松、楓、椿が自由に生い茂る広い庭を囲むように建てられています。
35年前、夫の一成と私はこの山庭に大きな可能性を感じ、自然の中に佇む第二の我が家のような旅館を作りたいと思い、改装を重ねました。
「自然と調和した第二の家」というビジョンは、私が夏休みを過ごした田舎の風景に影響されたものだと思います。1996年に建築家の竹山聖さんとコラボレーションを始めた際、最初に改装した4つの和室には縁側を設計してほしいとお願いしました。
山庭と客室との間に、ゲストが庭を眺めたり本を読んだりして過ごせるような、くつろぎの空間を作ってほしかった。この要望は私が祖父母の家の縁側で過ごした思い出と結びついています。
もう一つの例は特別室若紫です。小さい頃、金沢の家の前に桜並木のある高校があった。一年に数日だけ、桜の季節が終わると、花びらがひらひらと私の家に舞い込んできて……。
別世界に来たような気がしたものでした。
Q:まるで別世界のようですね。
それから何年も経った2006年、私はこの思い出を竹山さんと共有し、それが若紫のコンセプトとなりました。この特別室は樹齢100年を超える山桜の木の真正面にあります。
そのため、桜の季節が終わる頃、お客様は特別室若紫に入ると、スタッフが引き戸の窓を開け、花びらが室内に優しく舞い散るのです……私の記憶のように。
ファミリースピリット
Q:1988年にご主人の一成氏と結婚され、仕事を辞めて都会から田舎へ移り住み、小学校の先生から突然、旅館の三代目となりましたね。
べにや無何有を経営されて35年、いまや日本のホスピタリティーのエキスパートとして活躍されています。
様々な国を旅されていますが、日本のホスピタリティーのユニークさは何だとお考えですか。
私にとって、日本のおもてなしの精神は、何世紀にもわたり、温泉街にある無何有のような小さな家族経営の旅館で育まれてきたユニークなものです。このような家族経営の長い伝統は、世界のホテル業界では珍しいものです。
無何有の場合、1928年に一成の祖父母が山代の中心街で小さな旅館を始めました。今から100年近く前のことです。一成の両親が1970年代に山代の街を見下ろす高台の現在の場所に移転しました。私たちは三代目のオーナーで、2人の息子である大介と康介が一緒に働いています。将来は彼らが家業を継ぎ、四代目オーナーになる予定です。
無何有は家族経営の旅館で、日々スタッフとともに仕事に取り組んでいます。料理長の角さんは25年近く勤めています。フロントデスクの大山さん、氏森さん、中川さんは20年以上の勤続です!
スパマネージャーの西野さんもそうです。彼らは常連のお客様のお顔や好みをとてもよく覚えていてくれます。
お客様は、いつでも知っているスタッフ、つまり、信頼できるスタッフを見つけることができます。そのため、お客様はまるで自分の家にいるかのようにくつろぐことができます。この家族的な精神は、他の国と比べて日本のホスピタリティーの特徴だと思います。
和の心
Q:日本人独特のホスピタリティーの感覚を「おもてなし」と呼びますね。
あなたはこの言葉をどのように説明しますか。また、その主な構成要素は何でしょうか。
私は「おもてなし」の鍵は「調和の精神」だと思います。
日本語では「和」の心といいます。つまり、相手を思いやる心、思いやりの心です。「和の心」は、日本のおもてなしの根幹です。
Q:もっと詳しく教えていただけますか。
日本語で「和」という言葉は通常「調和」を意味しますが、「和食」、「和室」、「和服」、「和風」などを指すときにも使われます。これらの言葉では「和」は「日本」という意味合いを持ちます。
1400年前、聖徳太子は日本最古の憲法を制定しました。第一条には「和」がすべてのものの根本であると書かれています。調和を図ることが第一義であり、争いが起こらないことが最も大切であるとされています。
言い換えれば、「和」は日本において最も重要な価値であり、日本人のアイデンティティの基盤です。
アメリカが自由の国、フランスが平等の国、中国が労働者の国であるのと同じように、日本は和の国なのです。
Q:では、日本のおもてなしにおいて和はどのように実現されているのでしょうか。
実践的なレベルでは、日本の茶道にはおもてなしの精神がよく表れていると思います。
伝統的に、日本の茶道はお茶を飲むだけでなく、日本のおもてなしの象徴でもあります。
日本では、それぞれの茶席は「一生に一度の出会い」と考えられています。日本語では「一期一会」と言います。茶席に参加するときは、主人と客人の双方が、二度と繰り返されない機会であることを理解して、お互いに誠実であるべきです。
だから私たちは、「今この瞬間を大切にして、相手のことを思い、今できる最高のおもてなしをしよう!」と考えます。
これが日本のおもてなしの精神であり、「和」の精神そのものです。
おもてなしの心を育てる
Q:べにや無何有では「和の心を基本としたおもてなし」をどのように育んでいるのでしょうか。
そうですね、私の役割は、無何有でしか味わえないおもてなしを創り出すこと。まさにそこを目指しています。
30年以上やっていますが、まだまだアイディアは湧いてくるので、創作は終わりません!
Q:あなたのアイデアはどこから来るのですか。
無何有でしか味わえないおもてなしを創り出すにあたって、私は三つの重要なインスピレーションの源を持っています。
それは文化、自然、そして歴史です。
一つ目の鍵は文化です。旅館の中に文化を確立するには、明確でユニークなコンセプトを定義する必要があります。私たちのコンセプトは「無何有」です。
これは禅の哲学に触発された「からっぽの中の豊かさ」を意味します。無何有の空間全体はこのコンセプトに沿ってキュレーションされています。この空間のキュレーションは日本語で「室礼(しつらい)」と呼ばれます。
「無何有」のコンセプトは、自然と調和する第二の家を創りたいという思いから生まれました。竹山氏の建築と私のキュレーションであるしつらいは、このビジョンとコンセプトに沿っています。
竹山氏は空室を、山庭に向かって大きく開き、自然を取り込めるように設計しました。
私のしつらいでは、旅館内の花々は山庭で見られる野の花と同じものであり、家具は非常にシンプルで、部屋は障子と畳と土壁だけのからっぽの器のようなものです。木造りの露天風呂には、常に温泉がなみなみと注がれ、庭の木々を鏡のように映し出すのです……。
すべての部屋の窓も山庭に大きく開いているため、光と影が降り注ぎます。なにもない空間は自然で満たされるのです。
実際に、お客様はご滞在中、常に自然のリズムに同調するよう仕向けられます。
最終的には、当館滞在中にお客様が自分自身を自然の一部であると感じ、自然の中に自分の居場所を見つけられることを願っています。こうすることで、お客様は日本人の自然に対する考え方が身につき、穏やかさや幸福感、安らぎを得ることができるのです。
八百万の神
Q:あなたの第二の主要なインスピレーションの源である自然についてはどう思いますか。
自然について話す前に、神道について説明しておいた方がいいでしょう。
なぜなら、日本人の自然に対する関わり方は神道に大きく影響されているからです。
古来、日本人は農業、稲作、漁業などを通じて自然と密接に関わって暮らしてきました。四季を通じて自然が豊かな一方で、台風、洪水、干ばつなどの災害も多くあります。そのため、人々は自然現象や自然には多くの神が宿っていると信じるようになりました。
どこにでも神様がいることから、八百万の神様がいると言われており、日本語では「八百万(やおよろず)の神」と呼ばれています。
神道では、山、海、森、木々だけでなく、米粒などにも神様が宿るとされています。日本人は自然を崇拝し、自然と調和して暮らしてきました。そのため、自然は日本人の考え方とライフスタイルの中心です。 人々は、神々が協力して自然界と人々を守っていると考えています。
この考え方は、違いを見つけて他の人と競争するのではなく、お互いを思いやり協力することを重視する「和」の精神にもつながっています。
Q:これは先ほど説明された「和」という概念にも関係しているのでしょうか。
はい。自然の美しさの中にいると、たくさんの神様に祝福されているような気分になり、幸せな気持ちになります。
先にもお話ししましたが、無何有では自然のリズムに耳を傾けていただけるように空間を整えています。
私のしつらいは、加飾を避け、外の自然と室内を繋げて、細部まで調和させるようにしています。景色、風、影と光、そして神様といった、外の風景が入りやすい室内空間をつくっているような感じです。
Q:先ほど、べにや無何有にある花は、山庭に咲いている野の花と同じだとおっしゃっていましたね。外と中のつながりを感じやすいのでしょうか。
はい、おっしゃる通りです。
無何有では、空間を飾るために豪華な花を買うことはありません。近くにある小さな花や植物を生けています。私たちは、お客様に周囲の自然に注目し、今この瞬間にもっと気づいてほしいと考えています。
そのため、各部屋には、山庭に生育する苔の名前と分布を示した苔マップと、無何有の周囲の自然にフォーカスした小冊子が2部置いてあります。
1部は敷地内で今見られる季節の花に焦点を当てたもので、もう1部は山庭に生える苔や樹木に焦点を当てたものです。苔マップと2部の小冊子は、無何有ならではのもので、似たようなものは見たことがありません。
苔マップや冊子から、花や植物、木や苔の名前を知ることができれば、お客様が草木花と仲良くなれると考え、大切にしています。
自然は私たちを受け入れる
Q:べにや無何有では、他にどのような方法でゲストに自然を身近に感じてもらえるのでしょうか。
無何有は全16室と比較的こじんまりとした宿ですが、大浴場が2つあります。
また、各部屋には庭園を望む専用の露天風呂が付いており、好きな時間に好きなだけ入浴できます。1日3回以上入浴する方も多いそうです。
Q:日本人はなぜそんなに温泉が好きなのでしょうか。
それは、とてもリラックスできて、身体にも良いからだと思います。例えば、山代温泉のお湯には、体調を整えるミネラルが自然と含まれています。
しかし、もっと重要な理由は、温泉は自然からの素晴らしい贈り物だということです!
そのため、温泉に浸かると、自然との調和を感じ、自然や神々に受け入れられ、祝福されているという感覚を味わうことができます。 神道の観点から見ると、私たちの周りには八百万の神々がいるのですから、この感覚は完全に理にかなっています。
日本では、私たちが自然を受け入れるのではなく、自然が私たちを受け入れてくれます。自然や神々に受け入れられ、祝福されているという感覚は、私たちに幸福と平和をもたらします。
Q:フォレストライブラリーはどうですか。
先祖から受け継いだもの
Forest libraryは、何世紀にもわたってここで繁栄してきた樹木や植物を称えるために2022年に作られました。山庭の木々や苔の美しい景色を眺めることができ、地元の植物に特に重点を置いた樹木、植物、苔に関する本のコレクションがあります。
ここは、お客様が自然に暖かく包まれるリラックスできる場所です。
山庭には、樹齢300年の赤松や樹齢100年の山桜、紅葉など、樹齢数百年の木々が数多くあります。
私と一成は先祖から受け継いだこれらの自然を守り、次の世代に伝えていかなければなりません。自然を守ることは簡単ではありませんが、私たちはそれを貫き、2人の息子にもそうしてほしいと願っています。
引用:“Learning the history of our land can lead to the creation of something new.”
Q:さきほど、歴史があなたにとって3番目の重要なインスピレーションの源であるとおっしゃっていましたね。それはなぜですか。
三つ目の鍵は歴史です。山代温泉には長い歴史があります。何世紀も前、現在無何有があるこの高台には、大きな仏教寺院がありました。その高い霊性から、この地域は「薬師山」と呼ばれていました。薬師山とは、癒しの仏の山という意味があります。
基本的に仏教僧侶の修行と学習の場でしたが、同時に、僧侶たちは施浴を行ったり、薬草を調合したりして人々を癒していました。
この歴史は私たちにとって大切なものであり、スパ円庭施術院を創るインスピレーションの源でもあります。
だからこそ、当館のシグネチャートリートメント「薬師山トリートメント」やアメニティー「薬師山アメニティー」には、無何有が建つ山と同じ「薬師山」という名が付けられているのです。
また、トリートメントやアメニティーはすべて温泉水と日本の薬草をベースにしており、お客様皆さまに浄化再生を感じていただけるような内容になっています。私にとって、この土地の歴史を学ぶことは、何か新しいものを生み出すことにつながるのです。
相互連結
Q:旅館の未来についてどう思いますか。
私は旅館は日本文化の粋を表現できると信じていますが、一方、伝統的な生活様式が消えてしまうのではないかと危惧しています。
今日の日本では、多くの日本人が自然と調和した伝統的な日本的ライフスタイルに従って暮らしていない、という現実があります。建築雑誌の写真を見ると、素敵なフローリングは見られますが、畳や竹の床はありません。ドアはありますが、障子や土壁はありません。
「呼吸している素材」、「経年劣化とともに味が出る素材」を目にすることはめったに無くなりました。そのため、人々は畳、竹、木、土の香りや優しい手触り、そして庭から障子を通して部屋に差し込む光の柔らかさを忘れてしまいがちです。
残念なことに、これらは人々のライフスタイルから消えつつあります。
Q:旅館では、今でもそういった気持ちになれるのでしょうか。
おっしゃる通りですね。
最近、日本の文化、美意識、おもてなしを存分に体験できるのは旅館だけかもしれないと気づきました。もちろん寺社仏閣を訪れることはできますが、通常、数日間にわたって夜や早朝に滞在することはできません。ですから、旅館に泊まることが、本来の日本のライフスタイルを知るための最良の方法です。
旅館は、日本の文化の最高の部分を守り、それを日本の若者や海外の人々に知ってもらうために重要な役割を果たすことができます。
Q:未来の世代への継承についてはいかがでしょう。
後継者不足は多くの家族経営の商店にとって大きな問題です。山代温泉は1300年の歴史を持つ温泉地ですが、最近は観光客が減り、後継者不足で多くの商店が廃業しています。
これは農家、漁師、伝統工芸士、職人など、ほとんどすべての家族経営の商店に共通する問題です。
彼らは旅館の仕入先なので、私たちは彼らと非常に密接な関係を持っています。
例えば、料理です。無何有では、加賀懐石の夕食と朝食を提供しています。私たちの地域、加賀はとても特別なところです。山と海とが非常に近いので、魚、米、野菜など、山海の最高のものが手に入ります。食材は常に地元の新鮮なものです。
加えて、私たちは美しい地元の磁器や漆器で料理を提供しています。料理に合う地元の日本酒も取り揃えています。
私たちと仕入先は互いにつながっているので、どこかで後継者やスタッフが不足すると、地域全体が苦しくなってしまうのです。
新たなアプローチ
Q:どのような解決策があると思いますか。
解決策のひとつは、加賀のようなまだ知られていない地方の観光地にもっと多くの観光客を誘致することです。実際、多くの観光客は京都と東京しか訪れません。
より多くの観光客を迎えるためには、地元の旅館が地域の魅力をアピールする上で、さらに重要な役割を果たす必要があります。
そのために、無何有では、日本のおもてなしを探求し、学び、刺激を受ける場として、「無何有おもてなし研究所」を設立することを計画しています。目指すのは、その資源としてのポテンシャルを引き出し、その価値を世界に発信し、認知度を高めていくことです。
その結果、加賀地域の若者も自分たちの住む地域の豊かな文化に気づき、家業を継ぐ意義を見出すようになることを期待しています。
無何有おもてなし研究所が、温泉地文化の持続化に貢献することを心から願っています。
Q:これはおもてなしに対する新しいアプローチであり、おもてなしを未来に持ち込む方法であるように思われます。
はい、これはまったく新しいアプローチです。私たちは、地方の観光に新たな価値を生み出そうとしています。
その価値とは、地方の観光地が単にリラクゼーションのためのリゾート地であるだけでなく、日本のライフスタイルを学ぶ場所でもあるということです。
具体的には、日本のおもてなしや文化、特に加賀地方の魅力を伝える「Mukayu Days」という2泊3日のイベントを現在企画しています。これは、地域の価値を示す一種のデモンストレーションです。
このイベントでは、茶道、金沢の能楽、地元の舞踊である大田楽など、さまざまな日本のおもてなしを体験できます。また、地元の職人やアーティストの指導のもと、さまざまな地元の工芸品を実際に作ってみることもできます。
こうした学びが、最終的には参加者自身の創作意欲を掻き立てることになると信じています。
Q:おもてなしのどのような側面が、読者にとってが生活に学んで取り入れる価値があると思いますか。
おもてなしが日本の文化や考え方に触れる入り口になればいいですね。
おもてなしを通して日本的な自然との関わり方を体験すれば、今後の生活で自然との調和を感じた際に、多くの神々から祝福を受けているような感覚を覚えることができます。なぜなら、神道の観点から見ると、あらゆる自然現象に神々が存在するからです。
また、日本のおもてなしの根底にある「和」の心を身につければ、他者との違いを見つけて競争するのではなく、お互いに思いやって協力し合うことを大切にするようになります。
「おもてなし」の考え方が、読者の皆さんにより穏やかで幸せで平和な人生をもたらしてくれると信じています。